声美人はことば美人
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伊坂幸太郎さんの小説『死神の精度』だったでしょうか。
ある男性が家電メーカーにクレームの電話をかけるのですが、
そのクレーム受付係の女性の声があまりに魅力的だったので、
すっかりファンになってしまい、それから毎日、
その女性の美声聞きたさに電話をかけ続けるという話があります。
実はそのクレーマーである男性は、 電話の声をきっかけにして。 もちろん、小説の話ではありますが、 その女性がなにかを話していると、 たまに雑誌などで、声美人になりましょう、 そして、トレーナー独自の発声方法などをレクチャーするのですが、 声美人とはどんな声を持っている女性のことなのだろうか。 私のまわりのさまざまな男性に聞いてみたことがあります。 その結論としては、顔の造作の好み同様、 実は、声美人かどうかを判断する基準になっていたのは、 声と言葉はファッションに似ています。 どんなに美しくドレスアップしていても、 反対に、とくべつな衣装など着ていなくても、 「この女性こそ、声美人だ」と。 つまり、声美人の正体は、「コトバ美人」だったのですね。 言葉は、その人のこころと直結し、 ひと言、言葉を交わすだけで、 たとえば、上等のファッションで着飾った女性がふたり、 あなたはそれを見て、「おしゃれですてきなふたりだなあ」と思いました。 すると、そんなふたりが座るテーブルに、 ひとりは「げっ!!」。 もうひとりは「まあ!」。 どうですか。 これを聞いてあなたも、たったひと言で、 あなたが、美しくありたいと願うなら、 美しい言葉を持つことで、内面の美しさを表わすことができるのです。 そして、話しをするときは、ていねいにこころを込めて話してください。 そうすれば、自然に声に深みができ、つやのある美しい声になります。 (アダムエッセイより)
才能のあることで有名な音楽プロデューサーであったために、
しがないクレーム受付係だった女性は
一躍、世に知られる歌姫となるのです。
たしかに声美人と呼べる女性はいます。
聞いている男性たちはみな、彼女の顔を見ているはずなのに、
まるでうっとりと「声を見ている」ような錯覚にさせられてしまう、
美声の持ち主です。
モテ声を身につけましょうという記事を見ることがあります。
我々男性からすると、「それはちょっと違うのではないか」という気がするのです。
「この声質だから声美人である」と男性みんなが一様に思うような、
万能のモテ声などないということでした。
声質よりむしろ、その声で「どんな言葉を使うのか」だったのです。
軽薄な言葉やしゃべりかたしかしないようでは、
相手の男性の目にはボロボロの服をまとった貧相な女性のように映ります。
美しい言葉を選んで、ていねいにこころを込めて話す女性がいれば、
男性はその女性を「きれい」だと思うのです。
人柄がストレートに現われてしまいます。
その人の人格的なレベルが想像できてしまうものなのです。
オープンカフェでくつろいでいたとします。
舞い込んできたトンボが一匹。
それにおどろいたふたりがそれぞれ発した言葉が、これです。
このふたりの美しさの違いを感じとったのではないでしょうか。
美しい言葉を大切にしましょう。
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