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肥満が「がん」誘発、年間10万人以上と 米研究

11月6日13時15分配信 CNN

(CNN) 肥満で誘発された「がん」を発症する患者が年間10万人を超えているとの研究報告を、米国がん研究財団(AICR)の研究者が5日、発表した。肥満とがん患者の数を具体的に調査した研究は初めて。

研究者は肥満と関係が深い7種類のがんを調べ、肥満によって引き起こされたと考えられる実際の症例数を計算した。

その結果、子宮内膜がんの49%が、脂肪過多によって引き起こされていた。このほか食道がんの35%、脾臓(ひぞう)がんの28%、腎臓がんの24%、胆のうがんの21%、乳がんの17%、大腸がんの9%が、それぞれ肥満が原因だと見られるという。

過多の脂肪がなぜ、がんリスクを高めるかという理由は、科学的には解明されていない。しかし、脂肪組織が作る女性ホルモン「エストロゲン」量の増加や、脂肪が増加することにより活性酸素で酸化性ストレスが生じることが原因ではないかとされている。

米国がん協会(ACS)も、今回の調査報告を評価。肥満とがんの関連研究については、まだ最初の一歩を踏み出したばかりだが、人々が自分の体を気遣った食生活を送ることが必要だと述べている。

がんのリスク・マネジメント:(20)肥満とがん:日本人のエビデンス

 肥満によるがん発生リスクの増加は、日本人などアジアのコホート研究においても、大腸がん、腎がん、閉経後の乳がん、子宮体がんなど、特定のがんでは確かに認められます。40~69歳の日本人男女約10万人を対象とした我々のコホート研究からも、男性の大腸がん、閉経後女性の乳がん、さらに、肝臓がんについて、肥満によるリスク上昇が認められました。

 しかしながら、それ以外のがんでは、むしろやせていることがリスクになることもありえます。体形とがんとの総合的な関係を把握するために、我々のコホート研究で、BMIと何らかのがんになるリスクとの関連を見てみました。すると、肥満とがんとの関係は、はっきりとは示されませんでした。

具体的には、男性ではBMI 23~26.9の広い範囲で最もリスクが低く、21未満のやせているグループでかえってリスクが高くなっていました。これは、栄養不足に伴う免疫機能の低下や、抗酸化物質の不足などによるものと推察されます。そして、この範囲のBMIグループに属する男性が約20%もいるので、集団全体のがんの3.4%がやせにより過剰に発生したという計算になりました。

 一方、国際基準で肥満とされるBMIが30を超えたグループで20~30%のリスクの上昇を確かに認めたものの、このグループに属する男性は全対象者の2%程度と少ないこともあり、統計学的有意とはなりませんでした。女性では、太っていてもやせていても、その後のがん全体の発生率には特に違いがみられませんでした。

 ちなみに、別の日本人中高年期(40~64歳)男女約3万人を対象とした研究では,女性の27.5以上の肥満でだけ、がんのリスクの上昇が認められています。中国、韓国、インドなどで行われたコホート研究においても、なかなか肥満によるがんリスクの増加が観察されません。

 したがって、日本人の特に男性にとっては、がん予防という観点からは、やせすぎない・太りすぎないという双方向の注意が必要なのです。総合的に考えると、欧米と同様に肥満対策に力を入れてもそれほど高いがん予防効果は期待できず、例えば喫煙対策に比べて優先度が高いとは考えられないという根拠は、この結果からです。

 改めて、がんを含めた総合的な健康を視野に入れて肥満を考えてみましょう。糖尿病・高血圧・高脂血症など、やせればやせるほどリスクが低下する病気があり、メタボリック・シンドロームの特定健診などでクローズアップされています。その半面、やせによる栄養不足は免疫力を弱めて感染症を引き起こしたり、血管を構成する壁をもろくして脳出血を起こしやすくしたりすることも忘れてはならないのです。戦後の栄養状態の改善は、いわゆる食の欧米化を招きましたが、感染症や脳出血による死亡率を劇的に低下させ、日本の平均寿命の向上に大きな役割を果たしたものと思われます。栄養過多や食の欧米化が行き過ぎれば、肥満や心筋梗塞などが欧米並みに前面に出てくるでしょう。しかしながら、日本人の国民栄養調査成績による総エネルギー摂取量も脂肪摂取量も、1970年代をピークとして、減少や横ばいに転じているのが実態です。それから約20年後の1990年代には、いわゆる欧米型のがんの死亡率(年齢調整)の増加傾向も、多くのがんで横ばいから減少に転じてきています。

 我々のコホート研究では、40~59歳時点のBMIに基づいて、その後10年間のすべての原因による死亡リスクとの関連を検討しています。その結果、寿命前の死亡リスクが最も低かったBMIは、男性は23~27,女性は19~25あたりで、それ以上太っていても、やせていても、死亡リスクが高くなるという関係でした。もちろん、18回の運動のところで説明したように、因果の逆転(病気になった結果としてやせているから死亡リスクが高くなる)の影響については、注意深く取り扱っています。また、肥満と死亡リスクとの関係は年齢によって異なることが知られていて、若い時期ほど肥満が、高齢になるほどやせが危険であることを示すデータがあります。そういうわけで、やせすぎても太りすぎても良くないという原則があり、一律にやせ気味であれば良いというわけではなく、年齢や性別、糖尿病や高血圧のリスク、栄養状態など、1人1人の健康状況に照らし合わせて適宜判断することが大切です。

 以上、肥満によって増えるがん、欧米で深刻な問題となっている肥満、日本人の肥満の状況、がんには肥満とやせすぎの両方がリスクになること、肥満でリスクが高くなる深刻な病気がある一方でやせすぎと栄養不足で致死的になる病気もあることを述べ、すべてのがんやすべての死亡について調べた結果、日本人の中高年の特に男性では、やせすぎでリスクが高いという結果であったというエビデンスをご紹介しました。

 これらを包括的に見渡し、もし糖尿病や高血圧などの病気がなければ、中年期以降、男性は肥満指数(BMI)27を超さない21を下まわらない、女性は25を超さない19を下まわらない程度を保つように心がけるのが、がん予防だけでなく長生きのためにも良さそうであるということを、日本人のエビデンスに基づいて、現時点では提案しています。

体格指数BMIと標準体重について

BMI(Body mass index)は、身長の二乗に対する体重の比で体格を表す指数です。
 BMI=体重kg/(身長m)2
このBMIが男女とも22の時に高血圧、高脂血症、肝障害、耐糖能障害等の有病率が最も低くなるということがわかってきました。
そこでBMI=22となる体重を理想としたのが標準体重です。
 標準体重=22×(身長m)2

肥満の判定と肥満症

BMI 25以上を肥満と判定しています。
ただし体重が多いといっても、脂肪が増えているのか筋肉が多いのか水分の過剰なのかということで意味は違ってきます。
正確には肥満は身体に過剰な脂肪が蓄積した状態です。
また最近は脂肪の分布も重要視され、特に内臓脂肪型肥満は健康障害を伴いやすいハイリスク肥満とされています。
肥満が、糖尿病をはじめ多くの生活習慣病の危険因子になっていることはいうまでもありません。
肥満と判定される人で、肥満と関連した健康障害を合併するか、その合併が予測される場合、あるいは内臓脂肪型肥満のようなハイリスク肥満があり、医学的に減量を必要とする病態を肥満症と定義しています。

内臓脂肪型肥満の診断
スクリーニングとしてウエスト周径を測ります
 男性 85cm以上
 女性 90cm以上
実際にはCTにて内臓脂肪の面積を測ります(100cm2以上)
肥満に起因ないし関連し減量を要する健康障害
1) 2型糖尿病・耐糖能障害
2) 脂質代謝異常
3) 高血圧
4) 高尿酸血症・痛風
5) 冠動脈疾患:心筋梗塞・狭心症
6) 脳梗塞:脳血栓・一過性脳虚血発作
7) 睡眠時無呼吸症候群・Pickwick症候群
8) 脂肪肝
9) 整形外科的疾患:変形性関節症腰椎症
10) 月経異常

 

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