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渡航移植はいま 『命のリレー』の舞台裏 「どんな臓器であれ感謝」 透析離脱、仕事も復帰

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「どんな臓器であれ感謝」 透析離脱、仕事も復帰 「『命のリレー』の舞台裏 渡航移植はいま」(中)

2009年11月25日   提供:共同通信社

 東京から電車とバスを乗り継ぎ3時間余り。ある港町の診療所が昨春、約3年ぶりに診療を再開した。休んでいた理由は、60代の男性院長が2005年秋に中国で腎臓移植を受け、帰国後もしばらく療養していたからだ。

 今年7月末、記者は診療所を訪ねた。

 「自分が病気だと、患者さんを治す気力が持てない。だるいし食欲はないし、生きる喜びもなかった」。仕事と闘病のはざまで苦しんでいた当時を、院長は振り返る。

 糖尿病の持病がもとで03年ごろから腎臓の合併症が悪化。週3回の人工透析治療を余儀なくされ、移植を希望するようになっていた。

 「日本で移植を希望しても、いつできるか分からなかった」と院長。妹ときょうだい間の生体腎移植という選択肢もあった。しかし「腎臓提供」が無言のプレッシャーになったのか、妹との関係がぎくしゃくしてしまった。妻は「私が提供する」と言ってくれたが、今度は娘が「パパとママの両方に何かあったら困る」と猛反対。家族に複雑な葛藤(かっとう)が生まれた。

 ある時、ふと目に留まった新聞が転機に。中国への渡航移植問題を報じた記事で、取り上げられていた現地病院の職員が来日中と知り、連絡をとった。自分も移植を受けられるか聞くと、返事は「今ならできる」。

 中国で手術なんて、と家族は反対したが、院長は現地病院に出向いて執刀医の説明を聞き、確信したという。「技術も衛生面も、まったく問題ない」。臓器提供者(ドナー)が死刑囚かもしれないとの不安もよぎったが、透析から抜け出したい一心で踏み切った。

 費用は850万円かかり、術後1カ月で退院。無事、診療所再開にもこぎつけた。

 「復帰できたのは移植のおかげ。透析は決して病気を治すとか改善させるものではない。腎臓病患者にとって、移植に勝る治療はないんです」

 日本透析医学会の集計では、国内の透析患者数は毎年増えており、08年末に28万人を突破。これに対し、日本移植学会によると、腎臓移植は生体腎と死体腎(心停止か脳死)を合わせても年間約1200件しか実施されておらず、移植を希望しても手術できる人はごく一部という現実がある。

 ドナー数の増加を目指して改正臓器移植法が今年7月に成立したものの、実際にどの程度増えるかは未知数だ。

 「日本人は、死や遺体への思い入れが特に強いし、第三者に臓器を提供しようとの意識が根付くだろうか」と院長。批判を承知で、税や医療費の優遇など臓器提供の見返りとなる制度を設けてもいいと考える。「どんな臓器であれ、私は移植を受けられ感謝している。患者が元気に生きて、社会に貢献できることが一番大事ではないか」

※人工透析と腎臓移植

 日本透析医学会と日本移植学会によると、国内の人工透析患者数は年間約7千~1万人ずつ増えており、2008年末時点で28万2622人。心停止・脳死となった臓器提供者(ドナー)からの「献腎移植」を希望して移植登録をしても、なかなかドナーが出ず、生体腎移植に踏み切る人は多い。06年に献腎移植を受けた人の平均待機日数(登録から移植までの期間)は、16歳以上が約15年3カ月、16歳未満が約1年4カ月。07年に国内で実施された腎臓移植は献腎が187件、生体腎が1037件。

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