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働く人の58%が抱える、ストレスに負けない

働く人の58%が抱える、ストレスに負けない

2010年2月16日   提供:毎日新聞社

特集ワイド:働く人の58%が抱える、ストレスに負けない

 ◇「苦」「楽」をコントロール/逆境でプラスの動作/感謝する心

 たまるたまる、ストレスが。会社では原稿の締め切りに追われ、上司の雷が落ちる。満員電車は息苦しく、都会では夜空を見上げても星もない。ああ、ストレスに負けない心を鍛えたい。【鈴木梢】

 緊張の糸が切れ、心が「折れる」とSOSを発する。ストレスに悩む現代社会。厚生労働省が5年に1回実施している労働者健康状況調査(07年)によると、ストレスを抱える人は58%に及ぶ。確かに、どちらを向いてもストレスだらけ。リラックスできる癒やしのカプセルがあると聞き、入ってみることにした。

 都心を少し離れたJR新横浜駅近く、横浜労災病院の勤労者メンタルヘルスセンターには新型マシンが並ぶ。背もたれに体を預け、目を閉じる。カプセルの中で赤い光が不規則に点滅する。額に装着したセンサーが緊張状態を読み取り、リラックス時に出る脳波「α波」を誘導してくれるとか。マシンはストレス予防や治療に使われ、1000円で登録、さらに1000円で利用できる。

 川のせせらぎが聞こえ、耳元で女性の声がする。「あなたは今、雲の上にいるような心地よさです」。10人に8人は眠ってしまうというこのマシン。「僕も、よく使っていますよ」と話すのは「ストレス1日決算主義」を提唱するセンター長の山本晴義医師だ。「仕事と睡眠だけでなく、食事はしっかり、休む時間も大事です。サラリーマンは平日は労働だけで、ストレスが翌週に持ち越されている。運動習慣のない人も多い。酒飲んで胃腸の運動はしているなんて、駄目ですよ」

 山本医師、やけに明るい。「元気でないと、患者さんと接するのにうんとエネルギーを使うんですよ」。おもむろに靴底を返し、「これ、鉄の靴だよ。左右で2・7キロで、1日7000歩。スポーツクラブに303回通った年もある」。診療前はボクシングのパンチングボールに2、3発浴びせ、気合を入れる。

 もう一つのストレス解消は「チェ・ジウ療法」。山本医師は韓国ドラマ「冬のソナタ」で日本でも一躍人気となった女優、チェ・ジウさんの大ファンで、写真をパソコン脇に飾っている。カルテの電子化で肩こりがひどくなったためで、「写真の方を向くと、何だか肩が軽くなる」。緊張を和らげる効果があるそうだ。

 「現代はデジタル思考になっているでしょ。白か黒かで結果をとらえようとする。時計だってそう。例えば2時の約束まで、あと3分。デジタルで1時57分と表示されると焦るけれど、アナログだったら、そろそろだなとゆとりが持てる。1秒を争う競争社会や能力主義は結果がすべてだから失敗を恐れ、自分を追い詰めてしまう。数字に振り回されなければ、ストレスは減らせます」

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 12日に開幕したバンクーバー冬季五輪。メダルの重圧がかかる中、練習の成果を最大限発揮できるかが勝敗を決する。注目は、女子フィギュアスケートの浅田真央選手。今季に入りスランプで低迷するなか、土壇場で最大の武器であるトリプルアクセル(3回転半)を成功させ、五輪の切符をつかみ取った。1月に韓国で開かれた4大陸選手権も制し、復調を印象付けた。

 「あの試合、フリーを滑る前から、いけると分かった。体の内側を流れる気が充実し、すごくいい顔をしていた。うまくやらなきゃと気合を入れるのでなく、雑念の入る余地のないほど集中していた。勝つには、追い詰められた時にストレスをエネルギーに変える能力が必要なんです」

 そう話すのは、30年以上スポーツやビジネス界で精神面の指導を重ねてきたメンタルトレーナーの西田文郎さん。「最幸の法則」などの著書があり、北京五輪で金メダルに輝いた女子ソフトボール日本代表をはじめ、多くのプロ野球選手やサッカー選手を支えてきた。

 人間にとって、ストレスは大敵と思われがち。だが、西田さんは「ストレスがすべて悪いわけではない。受け止め方次第です」という。西田さんによると、人間の脳には「感情脳」と呼ばれる扁桃(へんとう)核があり、マイナスのストレスがあると「苦」や「不快」、プラスに振れると「楽」や「快」を感じる。「これを意図的にコントロールすることが重要です。振り幅が大きいほど達成感があり、すがすがしい気持ちになる。これが、ストレス消去法なんです」

 西田さんが注目するのが、浅田選手が五輪を前に語った「わくわくしている」という言葉だ。「わくわくの状態こそ『快』に傾きやすく、ストレスがすごい力になる」。ストレスをうまく操れれば、金メダルも夢ではなさそうだ。

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 一流選手のストレス対処法は、一般生活や仕事にも通じるという。西田さんは「嫌な上司の小言は、すぐ忘れることです。日本人は反省が正しいと思っているけれど、反省してはいけない。マイナスの記憶を反復すると、ますます落ち込んで不調になる」とアドバイスする。だが、切り替えは難しい。ならばと、西田さんは高校野球の名場面を紹介してくれた。

 04年に夏の甲子園で初優勝した北海道の駒大苫小牧高校。ナインは試合中、要所でマウンドに集まり、人さし指を空高く突き上げていた。テレビでもよく中継されたこのポーズは、逆境を好転させるため、西田さんが指導したものだった。「ピンチで不安や焦りが生じると、勝ちにいく集中力が欠けてしまう。みんなでこの動作をすることで一致団結し、士気を高められる。日本一という目標を確認でき、わくわくしてくる」

 日常生活でも応用できる。例えば、落ち込んだ時に指をパチンと鳴らし、「なし」と言ってみる。西田さんは「プラスの動作を決めておくことで脳に条件付けができ、逆境を乗り越えられる」という。

 さらに、裏技も教えてくれた。「顔を見るのも嫌な監督が大きなストレスだった選手に、何が好物か尋ねてみた。マツタケでもステーキでもいい。それを監督の頭の上にイメージし、接してみるよう指導したんです。職場でも、実践できるはずです」。思い切って、上司の頭に好物のすしをのせてみる。コハダがいいか、ウニにしようか……。それにしても、なぜ現代はこれほどまでにストレス社会になってしまったのだろう。

 「豊かになったからこそ、日本がなくしたものがある。一番大切な、先祖や家族、友達や恩師、すべてに感謝する心です。何事にもありがたいと思えば感情脳が『快』になり、落ち着いた気持ちでストレス要因を消去できる。感謝することでエネルギーが強まり、人間は力を発揮します」

 ウニのすしと「ありがとう」の気持ちがあれば、少しはストレスに強くなれるかもしれない。

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