肩が痛く腕が挙がらない:腱板損傷
肩が痛く腕が挙がらない:腱板損傷
肩の深部にある回旋腱板、腱性組織の損傷です。
腱板の構成は棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つです。
最も痛みやすいのが棘上筋腱、次に棘下筋腱です。肩甲下筋も損傷の頻度が今まで認識されていたよりも高いのではないかとされています。
以前まではインピンジメント症候群と言って繰り返される挙上動作によって骨頭と肩峰の間にある腱板が擦り切れ、浮腫、炎症、部分断裂、完全断裂という過程をとって進行すると考えれれていたが、
最近では、
インピンジメントは腱の損傷が起こってから生じる二次的なものであることもあり、
断裂の主な原因は、
変性とそれに伴う腱の強度低下が基礎にあり、そこに繰り返しの牽引が働くことによって断裂が生じるという考え方が主流になっています。
はっきりした原因がなくても自然に断裂してくる事もあり、
「転倒して手をついた、肩をぶつけていないのだがそれ以降、腕が挙がりにくい」ことがあります。
「五十肩と言われているがよくなったり、悪くなったりを繰り返している」場合は腱板損傷があるという場合があります。
断裂が生じると挙上困難といって腕を上げるときに痛みが出たり、力が入りにくくなります。
具体的には「腕を真横の位置で保持しにくい」「やかんなど手を伸ばして持とうとすると痛くて持てない。」
初期の頃は、片方の手で腕を持ち上げると腕が上がるのが特徴です。
五十肩は挙げれば挙げるほど痛みが強くなるのに対し、
腱板断裂は、挙げる途中や、おろす途中が痛みが強くなり、水平維持が困難なのが特徴です。
夜間痛が強い場合もよくあります。
我慢してほっとくと拘縮が伴い、五十肩と見かけ上は区別がつきにくくなりますが、たいていの場合、腱板断裂があるとわずかながら筋力の低下が見られます。
スポーツなどによるものは、
水泳肩と言われる、自由形・バタフライ・背泳ぎ、
テニス肩と言われる、ラケットでボールをサーブする、
野球肩と言われる、投球、
ウエイトリフティングなど
腕を頭より高く挙げる動作を繰り返して行うスポーツです。
スポーツでなくても、「ツルハシを使っての作業」や「クワを使って土を耕す」ことなども、腕を高く挙げての動作を繰り返すので、リスクが高まります。
他に似たような肩の痛みとして、上腕二頭筋腱炎があります。
「上腕二頭筋腱炎」は、肘を曲げて前から外に開く動作の繰り返しで起こりやすく、
荷物をもって、横に置く動作の繰り返しやゴルフスイング、野球の投球などでリスクが高まります。
初期は肘の所も痛くなり、肘を曲げると肩が痛い、腕を外に開くと肩が痛い、肩の前が痛いなどの特徴があり、肩が痛く腕が挙がらない、夜間痛があるなどの症状が出ます。
我慢しているとこれも拘縮を伴い、五十肩と見かけ上は同じようになります。
腱板損傷の施術は
神経筋促通を伴う、肩周辺の筋腱の整合と筋整復です。
腱板損傷での避ける動作は
物を押しやる動作、肘を肩より高く挙げる動作はすべて避けます。
腱板損傷の自分で行う運動は
ゴムバンドをドアノブなどにつけてのゴムバンド運動になります。腕を体側につけて、前腕を床に平行にしてゴムバンドを持ちます。肘を支点にしてゴムバンドを引きながら、この腕を前方向、後ろ方向、横方向(胸の前に引き寄せる、胸の前から外の開く)に動かします。痛みが出ないようにやります。
腱板損傷での治療の注意点は
強く揉んだり、むりに動かしたりすると返って痛みが増し、拘縮します。
腰痛・坐骨神経痛を解消したい方へ
土日・祝日も営業 開業25年の信頼と実績 鶴見駅より徒歩4分 平日20時まで営業 体験談多数掲載中