筋骨格系の痛みは侵害受容性疼痛
侵害受容性疼痛、
痛みが出ている所、そこが何らかの刺激を受けて痛みの受容器から発痛物質を介して脳が痛みと認識して痛みを出している。
侵害受容性疼痛は、体の組織に害を及ぼすような圧力、化学物質、熱などの強い刺激(侵害刺激)が加えられると、全身の組織に分布する痛みの受容体でまず感知され、受容体はメッセージまたは信号を電気的インパルスに変換して、神経から脊髄(せきずい)、さらに脳へ向けて伝達し、脳が信号を処理してそれを痛みと解釈して初めて感じる痛みです。
侵害受容性疼痛の例としては、以下のようなものがあります。
●傷害された組織で炎症が起こり、痛みをおこす化学質 (発痛物質)が出て起こる痛み。また腫れが神経を機械的に刺激することによる痛み。例えば、捻挫した関節、やけど、切り傷が腫れて熱をもって痛むなど。
●感染に伴う炎症反応、腫れによる物理的刺激による痛み。例えば、虫歯であごまで腫れて痛む。
●強い消化管の収縮や拡張、機械的刺激、虚血に伴う発痛物質など腹膜への炎症波及、感染で腹膜炎をおこしたときの痛み、肝臓癌での右の脇腹の痛み、肝臓癌の増大での肝被膜の伸展刺激による痛み。これらは腹痛の原因となる。
●脳血管の収縮後の拡張による痛み、夕方になると頭がしめつけられる様な痛み、首から頭にかけての筋肉の収縮による痛み(筋緊張性頭痛)、髄膜炎での痛み、脳腫瘍など頭蓋内圧亢進での髄膜の伸展刺激による痛みなど。これらは頭痛の原因となる。
痛みの受容体とその神経経路の分布は体の各部によって異なります。そのため痛みの感覚は、侵害刺激の部位と種類によってAδ繊維が関与する鋭利痛(体性痛)とC繊維が関与する鈍痛(内臓痛)に分けられることがあります。皮膚には受容体が非常に多いため、侵害刺激の部位と種類まで正確な情報を伝えることが出来るのに対し(体性痛)、腸の受容体は限られており不正確ですので引っぱられたり圧迫されたりするといった刺激に対してとてもひどい腹痛を起こすことがあります。脳は腸の痛みがどこからくるかはっきり特定できず、そのため腸の痛みは特定の部位に限局できず広い範囲の痛みとして感じられることが多いのです(内臓痛)。
痛みを感じた部位が、痛みの原因の部位と一致しない場合もあります。それは別の部位の痛みがその部位で生じているように感じることがあるからです。例えば、心臓発作による痛みは、腕からくる痛みとして感じることがあります。また、胆嚢発作の痛みは肩の後ろの痛みとして感じることがあります。これは感覚情報が脊髄の同じ神経細胞に集まり、同じ神経経路を通って脊髄から脳へと伝わることがあるからで、このような痛みを「関連痛」と呼びます。
トリガーポイント(筋硬結部)は筋の運動終板からアセチルコリンが過剰分泌され、限局した筋線維が過度に短縮した部位の集合体であり、その部位は持続的な筋の拘縮によるエネルギー危機によって組織損傷が起こり、侵害受容器が感作されている。
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