障害や加齢により劣化した筋機能の回復に筋トレは多くの場合で有害です
筋機能の回復と言うと筋力アップトレーニングと受け取られがちですが、実は全く異なります。
筋肉は神経の命令で動いてますが、筋肉が過度に疲労したり、何らかの関節傷害などがあると、神経の命令を筋肉に伝える機能が低下します。
このような状況下でのトレーニングは、いくら励んでも鍛える事には成り難く、逆に筋肉へ過度な負担かけることになり、新たな傷害を生じかねません。
自律的な筋力低下や明らかな筋肉疲労、或いは何らかの関節傷害などがある場合はトレーニングに先行して神経と筋肉の連絡を円滑にしなければなりません。
この円滑な状態になる事が筋機能の回復であり、鍛える事とは違います。
この神経と筋肉の連絡を良くし筋機能の回復を果たしながら傷害を終息させる。
筋力強化のトレーニングは治療で傷害を終息させ、関節に過度な負担がかからない状態で行ってください。
繰り返しますが、傷害や加齢による筋機能の回復に筋力トレーニングは殆ど役に立たず、多くの場合で有害です。
関節を動かした時に出る痛みの殆どは筋肉の上を張り巡ぐっている神経の中で関節周辺にある分枝群が発しており、決して骨から出てはいません。
この神経群は無髄神経と呼ばれ、筋肉を動かす運動神経の最末梢にあたり、主に感覚を発します。
それゆえ関節を動かすと、あたかも骨が痛いように感じるのです。
人は「関節が痛い」とは言っても「関節周りの筋肉が痛い」とは、まず言いません。
何故、骨は痛みを出さないか?それは、骨に神経が通ってないからです。
もし、骨に神経が通っていたら大変な事になります。
骨折をすると神経が切れてしまい、その箇所を二度と動かせないばかりか、常時激痛に襲われ、とても安静にはできません。
しかし、実際は、ギブスで骨折箇所を固定し筋肉を使わないようにすれば痛みが出ないばかりか、骨も再び癒合します。
このように関節痛の出どころは骨ではなく筋肉周囲からです。それゆえ、動くと痛い関節痛は筋肉が円滑に関節運動を行えるようにすれば解消します。
顎関節症
口を開けると顎が痛い、口が歪んでいる、開閉時に音がする。
これらの症状は全て顎関節の歪みが原因で生じる顎関節症と呼ばれる傷害です。
人の口は歯の状態により誰しも多少は歪んでいます。
食事をする時に左右の歯を均等に使えば良いのですが、癖でついつい慣れている方に偏った使い方をします。
その結果、顎の開閉に関与する左右一対で頬っぺたの上にある咬筋の左右いずれかにオーバーワークが生じ、口開閉の均等性が崩れてきます。
これが口歪みの始まりです。さらに虫歯の治療などで奥歯にかぶせものを付けるとさらに歪みは進んでいきます。
これは本物の歯とかぶせものでは摩擦の度合いが違うために生じる自然なことです。
この状態が慢性的に続きますと口の開け閉めが円滑でなくなり、次に痛みを発します。
又、就寝中に歯ぎしり癖のある方はなおさら進みます。
顎関節症
顎関節症・開口障害
すべての痛みや障害は、全身性の連鎖の中で起きていますが、これまでこの視点が無く、局所の治療に終始してきたため、なかなか治りにくかったり、慢性化したりという事が起きています。
特に、顎関節症や開口障害はその傾向が強く、顎周囲の筋へのアプローチが主になっているように思います。
顎関節症や開口障害も全身の筋のアンバランスが背景にありますので、筋のバランスを整えますと、口の開きはすぐに改善します。
下記の囲み記事にありますように、顎関節症や開口障害のある方はそれに先行する、首や肩の凝りがあります。僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、肩甲挙筋は要チェックです。
これらの筋のトラブルを解消した後に、直接的に関与している、咬筋、翼突筋、顎二腹筋などのトリガーポイントを弛めますと、症状がかなり軽減します。
【顎関節症の症状 】 一般に、顎運動障害、顎関節痛や関節雑音が単独もしくは複数合併して発現する(これを顎関節症の主要3症状と呼ぶ)。
疼痛は主に顎運動時に生じる。雑音には、ゴリゴリという低い音のcrepitusと、カクンという弾撥音であるclickingとがある。
その他にも、耳の痛み、耳閉感、難聴、めまい、眼精疲労といった眼や耳の症状、頭痛や首、肩のこり等の症状を呈する場合もある。
【治療手順】 骨盤・背骨調整⇒全身の筋バランス調整⇒首・肩のトリガーポイントを弛める⇒咀嚼関係の筋を弛める⇒顎関節調整法(顎関節アプローチ)
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