若返りのホルモン/メラトニン
メラトニン(脳内ホルモン)
若返りのホルモン
メラトニンは脳の松果腺から分泌されるホルモン。アミノ酸のトリプトファンからセロトニンを経て合成されるインドールアミン誘導体。
ヒトにおけるメラトニンの血液中濃度は昼に低く夜に高いサーカディアン・リズム(概日リズム)を示し、睡眠と関連している。
夜行性の生物の場合も同様なリズムを示す。脳の松果体の他、植物などにもごく微量であれば見出される。また、化学合成で製造できる。
メラトニンは抗酸化物質として働き体内の酸化を押さえる。
メラトニンはアメリカでは栄養補助食品サプリメントとして販売していて誰でも気軽に買うことができる。
メラトニンは不眠治療に用いられるが、牛の松果体から精製された製品には狂牛病のリスクがある。
現在市場にあるものの多くは、化学合成によるものと考えられている。
メラトニンの作用
- 抗酸化物質
- ビタミンEの2倍の効果を持ち、血液脳関門も容易に通り抜けることができ体全体に行きわたる。
- 色素細胞に対する退色作用
- 人間の場合その作用はみとめられなかったがカエル等の両生類では退色作用が認められている。
- 生体リズムの調節作用
- 性腺抑制作用
- 動物の生殖に影響を与え多く摂取すると月経を止める作用がある。
- 催眠作用
- 深部体温低下作用
メラトニンの副作用
- 悪夢
- 低血圧
- 睡眠障害
- 昼間に飲むなど服用時間を間違えると概日リズムを乱すことになる。
- 腹痛
- 多量に飲んだ場合、吐き気などの原因になる。
14歳以下の子供、妊婦には使用しないことが勧奨されている。子供のメラトニン分泌量が多いこと、妊婦にはホルモンの影響が分かっていないためである。
メラトニンの歴史
アメリカ合衆国のイェール大学病院皮膚科の医師アーロン・ラーナーは皮膚の色を濃くするホルモン(メラミン細胞刺激ホルモン)を発見した後、今度は反対に皮膚を白くするホルモンを研究している途上で、牛の松果体というところであるホルモン(メラトニン)が作られていることを知って、それが人間の松果体でも作られているのではないかと考え、それの抽出や研究に入っていった、と言う。
そして、メラトニンの研究のために志願してきたボランティアの人々にそれを注射すると、ほとんどの人が眠りはじめてしまった、という。
それによってメラトニンは睡眠と関係し、リラックスさせる作用があることが判った。
最近ではメラトニンが免疫系に効くとか、発ガンを抑える作用があるとか、人体全体に関して大きな役割を果たしていることがわかってきているが、
残念なことに薬として特許申請するには新しい物質でなければならず、メラトニンのような人体の中にもともと存在するホルモンでは構造上の特許を取れないため、製薬会社にとっては大きな利益とは繋がらないことから、メラトニンが重要な物質であるのにもかかわらず、なかなか研究を行われない、と言う。
メラトニンを増やす
メラトニンは、同じく脳内ホルモンであるセロトニンを材料にして作られます。セロトニンは心身の興奮や活動をしずめ、休ませるように作用します。つまり、脳の中のセロトニンが増えることによって心身の興奮がしずまり、さらにセロトニンを材料にメラトニンの分泌が増加して、心地よい眠りにいざなわれるというわけです。
ですから、じょうずに眠りに入り熟睡するには、セロトニンやメラトニンの分泌を増やすことがたいせつです。
昔から、眠れないときに温かい牛乳を飲むといいといわれますが、実はこれは、セロトニンやメラトニンの分泌を増やすひとつの方法だったのです。
セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から作られますが、牛乳にはこのトリプトファンがたくさん含まれているのです。トリプトファンを材料にしてセロトニンやメラトニンの分泌が増えますし、温かい飲み物で心身もリラックスします。
また、牛乳に豊富なカルシウムには神経の興奮をしずめ、精神を安定させる作用がありますから、それもまた眠りにつくのを助けるでしょう。
しかし、動物性のタンパク質をとり過ぎると、他のアミノ酸が邪魔をして、脳に入るトリプトファンを少なくするといわれ、肉類の食べ過ぎは眠りを妨げる原因になります。牛乳のほかトリプトファンを多く含む食品としては、鶏卵、牛レバー、豆腐、人乳(母乳)、調整粉乳(赤ちゃん用粉ミルク)、プロセスチーズなどがあります。
青汁を夕方に飲むのも良いでしょう。
メラトニンの分泌を高めるためには、精神的にリラックスし、心身の緊張をほぐすこともたいせつです。眠れないときに「ヒツジが一匹、ヒツジが二匹....」と数えるのも、数えることに意識を集中して、心身をリラックスさせます。
時計の刻む音や、雨だれの音、隣に寝ている人の寝息などに、耳をすますのもいい方法です。静かな単調なリズムの音楽を聴くのも結構ですし、市販されている入眠のための音楽や自然の音などのCDやテープをかけるのも、セロトニンやメラトニンの分泌を増やすのに効果があるはずです。
このほか、日中は明るいところで過ごす、夜は明りの強いところは避けるなども、メラトニンを増やすのにたいせつといわれます。ところで、このメラトニンという物質は、不老長寿の薬でもあるといわれています。明らかにされているメラトニンの作用としては、
(1) | 眠りを起こさせる |
(2) | 生体のリズムを整える |
(3) | ストレスを緩和する |
(4) | 免疫力を増強する |
(5) | 活性酸素の害をへらす |
(6) | 老化防止 |
などが挙げられています。ストレスは老化や生活習慣病の重要な原因です。
免疫力を高めることでいろいろな病気の予防になるだけでなく、ガンの予防や治療にも役立つのではないかと研究が進められています。活性酸素は動脈硬化をすすめ、老化の重要な原因です。
メラトニンの分泌は、子どものころに多く、その後しだいに減っていき、50歳を超えると10歳ごろの10分の1以下になります。
ですから、これを外から補ってやれば、人類が求めてきた不老長寿の薬になるのではないかといわれるのです。薬として飲むかどうかは別として、
このように老化防止や健康増進に役立つメラトニンの分泌を増やすには、ゆっくりと心身を休めて、グッスリよく眠ることがたいせつなようです。
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