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S2~S4陰部神経Q&A
陰部神経叢
第1~4仙骨神経
骨盤底筋群
肛門挙筋 浅会陰横筋 深会陰横筋 球海綿体筋 坐骨海綿体筋 外肛門括約筋 尿道括約筋
皮枝
下直腸神経
会陰神経
後陰唇神経(女性) 後陰嚢神経(男性) 陰核背神経(女性) 陰茎背神経(男性)
尾骨神経叢
第5仙骨神経~第2尾骨神経
尾骨筋
皮枝
肛門尾骨神経
後枝
陰部神経(S2~S4)は、体性神経で運動成分と知覚成分に分けられる。運動成分については排尿排便運動になるが、骨盤神経(副交感)や下腹神経(交感)の要素がからみ、また重篤な器質的疾患の結果として排便排尿の障害が生じている場合が多い。
http://aozora-youtsu.com/2020/10/post-2183.html
1.陰部神経の運動作用
骨盤神経は排便・排尿に促進的に働く。下腹神経は排便・排尿に抑制的に働く。
陰部神経は、肛門挙筋と外肛門括約筋の運動を支配している。陰部神経は、畜便・畜尿時に漏れを防ぐ役割と、排便・排尿時に意志により、大小便排出を我慢する役割がある。陰部神経の運動作用はなくとも生存には困らないが、社会生活を営めなくなる。
1)畜尿・畜便運動
①畜尿時、無意識的に外尿道括約筋を閉じることで、尿失禁を防ぐ。
②畜便時:無意識的に外肛門括約筋を閉じることで、便失禁を防ぐ。
※排尿排便の我慢は、外尿道括約筋や外肛門括約筋の強度収縮により可能となる。
2)排尿・排便運動
①意志により外尿道括約筋を緩めることで、排尿できる状態になる。
※陰部神経が異常興奮すると外尿道括約筋が過緊張し排尿障害になる。逆に陰部神経が出産などの際に障害を受けると、筋の収縮性が低下して尿失禁を生ずる。
②意志により外肛門括約筋を緩めることで、排便できる状態になる。
③肛門挙筋は、便を排出するとき、肛門が下方に押し出されるのを制止する役割がある。
2.陰部神経絞扼
1)膀胱炎・尿道炎での痛み
陰核背神経(陰茎背神経)の興奮による。陰部神経の絞扼の解放の施術。骨盤底筋運動の指導。便が性器につかないように指導。ただし、洗いすぎない、拭きすぎないように指導。慢性前立腺炎(肛門奥の不快感)がある。
2)性機能中高年(勃起、オルガスムス)
陰茎背神経(陰核背神経)は、ペニス(陰唇陰核膣)全体を知覚支配している。陰部神経の絞扼を解放させる施術。指導は日ごろは食事は腹八分、骨盤底筋運動でペニス先端まで響かせるまで訓練。女性は膣を締まるまで訓練。陰部神経皮枝の先の分布に個人差があるのでそこを探って感じる所を見つける。*( )は女性
3)痔痛を陰部神経から
肛門裂創での痛みや外痔核での痛みの直接原因は、陰部神経の分枝である会陰神経の興奮による。陰部神経の解放の施術。骨盤底筋運動を指導。外肛門括約筋の血流をよくすることで静脈鬱血状態を改善するのでは。肛門部諸筋の緊張緩和および血行改善作用。
4)尾骨の痛み
立ち座りの時、尾骨~骨盤底に感じる強い痛み。肛門挙筋の過剰収縮、肥厚による。尾骨外縁に圧痛が出現する。陰部神経の絞扼開放と尾骨整復。
肛門挙筋①②③
5)馬尾性尾骨部しびれ症状
仙骨裂孔から馬尾神経が馬尾性脊柱管狭窄症の尾骨部のしびれは正しく陰部神経支配のしびれである。脊柱管狭窄症の施術は慎重にやらねばならない。座る姿勢と座ることをなるべく控える指導。
陰部神経痛過敏性腸症候群様症状(IBS)
精神ストレスが結腸運動に悪影響をもたらした結果であるとされる。しかし陰部神経痛患者が訴えるIBSは、中枢のストレスではなく仙骨神経障害症候群としての直腸性排便障害があるため、口側の結腸が便を出そうとして痙攣状態になりIBS様症状を呈している例がある。この例も陰部神経に沿って圧痛を伴う硬結を触れ、骨盤痛を伴うことが多い。
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