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脳卒中、腎臓病…合併症リスク高く 痛風/2:あなたの処方箋/79

2011年2月1日   提供:毎日新聞社

あなたの処方箋:/79 痛風/2 脳卒中、腎臓病…合併症リスク高く

 痛風は、高血圧や血液中の中性脂肪、コレステロールが多い脂質異常症といった生活習慣病のほか、腎臓病や脳卒中、心臓病などを合併するケースが少なくない。

 東京都内の男性会社員(51)は昨年5月、痛風の発作で、右足親指の付け根に激痛が起こったため、都内のクリニックを受診した。右手にしびれがあったため、別の病院でMRI(磁気共鳴画像化装置)による頭部検査を受けたところ、軽度の脳梗塞(こうそく)も発症していることが分かった。脳梗塞は脳の血管が詰まる病気。血液が固まるのを抑える飲み薬を処方され、約1週間で改善した。

 男性は単身赴任。食事は高カロリーの外食やコンビニ弁当が多く、「毎日缶ビール(350ミリリットル)2本程度の量の酒を飲んでいた」という。医師からは血液中の尿酸値を下げる飲み薬を処方されたほか、バランスの良い食事とこまめな水分補給を心がけ、1日1時間程度ウオーキングなどの運動をするよう指導された。

 赤坂中央クリニック(東京都)の日高雄二院長は「食生活などが乱れると、脂質異常症や高血糖により動脈硬化が進行するほか、尿酸値が上がって血管の内皮細胞の機能が低下し、血が流れにくくなるため、血管が詰まりやすくなる」と指摘する。痛風にかかると、心臓に十分な血液が送られない心筋梗塞のリスクが約25%上昇するという米国の調査結果もある。

 痛風と特に関係が深い合併症が腎臓病だ。尿酸は腎臓から尿と一緒に排せつされるため、尿酸が過剰に増えると腎臓にたまって腎機能が低下し、腎不全や尿路結石が起きやすくなる。

(m3.comより)

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