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鵞足炎(ガソクエン)

鵞足炎とは

鵞足(縫工筋、薄筋、半腱様筋)に停止部(脛骨内側上部)を持つそれぞれの筋のいずれかがオーバーストレスになり、これら筋群の協調性が大きく損なわれた時にこの部位(膝の内側部)が痛みを発します。

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鵞足は浅鵞足と深鵞足により形成されており、

浅鵞足は薄筋、縫工筋、半腱様筋であり、これらは共通腱で浅鵞足を作っていて、典型的な二関節筋群です。

一方、深鵞足は半膜様筋が三部構成で作っており、さらにこの腱は腓腹筋内頭との間にある滑液包と腓腹筋内側腱下包と隣接しており、この筋も典型的な二関節筋です。

また、浅鵞足も脛骨と、その間にある滑液包(鵞足包)を挟んで隣接しています。

鵞足とは二関節(膝関節と股関節)のブレーキの役目を果たしながら、ブレーキングで発生した力を下腿部に伝える組織であり、他方、下腿部や膝部のオーバーワークが膝関節の具体的関節運動に及んできたとき、鵞足が安全装置として働きます。

どう働くかと言うと、痛みを発し危険を本人に知らせるのです。

したがって、この部位から発する鵞足炎の痛みは二種類です。

滑液性の痛みと筋性の痛みです。

鵞足炎 発症の背景

鵞足炎は膝の曲げ伸ばしを激しく、或いはその人の筋キャパシティーを越えるレベルで行った時は滑液性の痛みを発します。

それに対し膝関節と股関節の協調的な連携を阻害するほどの障害がこれらの二関節をつなぐ筋のいずれかで発生した時は筋性の痛みを発します。

具体的には大腿部の内転や外転をするときに強い運動負荷が限界を越えてかかった様な時で、たとえば膝の内旋や外旋を無理に止めるような動きや体幹の捻転運動を下肢で無理に止めるような動きをした時などが代表的な鵞足炎の発生原因として挙げられます。

発症リスクの高い例で言えばバスケットボールなどの動きや、ゴルフのスイングなどで変に膝にためを作ろうとして無理に膝の外転を止めにかかった時などです。

要はこのような動きをすればどんなスポーツでも同様のリスクであることは言うまでもないことです。

縦の動きも同様にリスクがあります。例えば、跳躍などです。つまり、着地時に膝の屈曲角度に無理があると危なくなります。この時に、膝に強い負荷がかかると更に危なくなります。スキーやウエイトトレーニングのスクワットなどで鵞足炎を発症させるのはこのためです。

これは股関節と膝関節の協調障害の一例として挙げられます。

膝の曲げ伸ばしのやり過ぎは、サッカーや陸上競技などのランニングのやり過ぎが原因となります。

スポーツ意外だと、いつもより歩き過ぎて、ましてそこに坂があったとか、あとは山登りなどで多く見受けられます。

つまりその人の筋キャパシティーを越えて運動した時に鵞足炎を発症したものです。

鵞足炎 施術のポイント

鵞足炎を捉える上で重要な点は、痛みを発しているのは鵞足であってもトラブルは下肢筋群全体に及んでいることです。

それは症状の特性や発症の背景を考えれば当然のことです。

更に筋性の痛みか、滑液性の痛み、或いはその両方かなど精度の高い見極めが要求されます。

例えば、痛みの範囲が下腿へ及んでいれば両方の可能性があります。

当施術は、この三タイプの鵞足炎全てにに対応した処方組み立てになっています。

http://aozora-youtsu.com/2014/05/post-7b6c.html

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